近年、スーパーや宅配サービスなどで無農薬野菜をよく見かけるようになりました。そんな無農薬野菜には安全性が高いというメリットがある反面、虫がつきやすいというデメリットがあります。
- よく見ると葉っぱの間に小さな虫がいる
- 野菜を茹でたら虫が浮いてきた
- 冷蔵庫で保存していたのに虫食いが増えて…
など、その被害は様々考えられます。
ここで大切になってくるのが無農薬野菜の洗い方です。
丁寧に洗ったつもりでも、正しい洗い方を知らないと虫や不純物が取り除けていなかったというケースは多いです。
そこで!この記事では無農薬野菜の効果的な洗い方を3つ紹介・解説していきます。
この記事を読めば誰でも簡単に無農薬野菜についている虫などの汚れを取り除くことができるようになります。
また、ここで紹介する野菜の洗い方は無農薬野菜に限らず、すべての野菜で応用できるのでぜひ最後までご覧ください。
- 50度洗いをする
- 重曹を混ぜた水につける
- 酢を混ぜた水につけておく
- 無農薬野菜に虫がつきやすい理由
- 虫がつきやすい野菜とつきにくい野菜の種類
- 無農薬野菜の効果的な洗い方3選
無農薬野菜に虫や虫食いがつきやすい理由
「無農薬野菜は虫がつきやすい」「虫食いが多い」このようなイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
実際に、無農薬野菜は野菜の防御となる農薬や化学肥料を使用せずに栽培するため、虫がつきやすくなります。
また、無農薬野菜は農薬を使わないため、収穫時期が遅くなる傾向にあり、長期間外敵にさらされ続けます。
そのぶん虫がつきやすくなるのです。さらに、無農薬野菜は収穫後の保存期間で虫食いや微生物の分解の被害を受けやすい傾向にあります。
虫がつきやすい野菜はどんな野菜?
無農薬野菜の中でも虫がつきやすい野菜とつきにくい野菜があります。虫がつきやすい野菜としてあげられるのはアブラナ科の野菜です。
一方で虫がつきにくい野菜としては「キク科」「ナス科」「ユリ科」の野菜があげられます。以下で詳しくご説明します。
アブラナ科の野菜は虫がつきやすい
アブラナ科の野菜は虫がつきやすいとされています。アブラナ科の代表例として
- キャベツ
- 小松菜
- 白菜
- ブロッコリー
- ダイコン
- ケール
が挙げられます。
アブラナ科の野菜にはアブラムシがつきやすい傾向にあります。また、アブラナ科の中でも白菜などの葉物野菜にはアオムシ(蝶の幼虫)がつきやすくなっており虫食いの原因となります。
無農薬野菜でも虫がつきにくい種類を紹介
上記で虫がつきやすい野菜は「アブラナ科」とご紹介しましたが、ここでは、虫がつきにくい無農薬野菜の種類をご紹介します。無農薬野菜でも虫がつきにくい種類には以下の3つがあげられます。
- キク科の野菜
- ナス科の野菜
- ユリ科の野菜
この3つに属する野菜についてはあまり神経質に洗う必要がありません。軽く水で洗い流すだけで十分な場合が多いです。以下では具体的にどんな野菜がキク科・ナス科・ユリ科に属するのかについて紹介します。
キク科の野菜
キク科の野菜は、春菊・トマト・レタス・キュウリ・ゴボウなどがあります。
キク科特有の香りで害虫を遠ざけます。
ナス科の野菜
ナス科の野菜は、ミニトマト・ナス・ピーマンなどがあります。
ユリ科の野菜
ユリ科の野菜は、ニラ・ネギ・ニンニクなどがあります。
野菜の中でもキノコは例外!
野菜は通常であっても無農薬栽培であっても基本的には食べる前に洗うことが推奨されています。
しかし、キノコは例外です。もしキノコを洗ってしまうとキノコ特有の風味が抜けてしまい美味しくなくなります。
想像しやすい例として、キノコ炊き込みご飯があげられます。キノコ炊き込みご飯はキノコの風味を米が吸収し、ご飯全体に広がっていきます。
したがってキノコ特有の風味は水に溶けだしやすく、キノコを洗ってしまうと風味・味が落ちるということになります。
また、そもそもキノコは虫がつきにくく農薬も多くの場合使用されません。そのため、キノコは洗わずとも十分清潔であると言えます。
どうしても気になるという方は湿らしたキッチンペーパーキノコの表面をなでるように拭いてあげることをおすすめします。
無農薬野菜の効果的な洗い方3選
ここでは無農薬野菜の効果的な洗い方を3つご紹介します。
今回紹介する洗い方で虫を取り除けば安心して無農薬野菜を食べることができます。
それぞれの洗い方における準備物なども含めてみていきましょう。
- 50度洗いをする
- 重曹を混ぜた水につける
- 酢を混ぜた水につけておく
50度洗いをする
1つ目は「50度洗い」を紹介します。50度洗いとは、普段の水洗いを50度のお湯に置き換えるだけでできる非常に簡単な方法です。
また、ボウルに50度のお湯をため、無農薬野菜を軽く浸すだけでも十分な効果に期待できます。
50度洗いでは虫の駆除ができるだけでなく、苦味やアクを消す効果や、鮮度を保ち味や食感をよくする効果も期待できます。
また、50度洗いをする際に使用するお湯が43度以下の場合、雑菌が増えやすくなるため注意が必要です。
50度のお湯の作り方
給湯で50度設定にしたお湯の使用もできますが、給湯や温度計がなくても50度洗いのお湯の作り方は簡単です。
適当なボウルに水を張り、そこに水と同じ量の沸騰したお湯を足すことで50度のお湯ができます。
とても簡単ですのでぜひ実践してみましょう。
重曹を混ぜた水につける
2つ目は「重曹」を使用して野菜を洗う方法です。適当なボウルに水を張り、重曹を1つまみ〜小さじ1杯ほど混ぜます。
重曹を混ぜた水に無農薬野菜を1~2分ほどつけてから流水で洗い流します。
この時、重曹を混ぜた水に長い時間浸けすぎると野菜のビタミンが流出してしまうため注意しましょう。
重曹はスーパーマーケットや100円均一ショップで購入できます。
酢を混ぜた水につけておく
3つ目は「酢」を使用して野菜を洗う方法です。
酢と水を1:3になるように混ぜ合わせ、1〜5分ほどつけてから流水で洗い流します。酢には殺菌・防腐作用があり、食中毒を予防する効果も期待できます。
酢を混ぜた水につける際も長い時間浸けすぎるとビタミンの流出や野菜の黄ばみにつながるため注意が必要です。
トマトなどのヘタがある野菜の洗い方
ヘタがある野菜は実とヘタの間に農薬や泥がたまっている可能性があります。
実と下手の間を念入りに洗う必要があります。オススメは専用ブラシでこすることです。
詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください!
無農薬野菜の選び方と保存方法を理解しよう
無農薬野菜の効果的な洗い方について理解できましたでしょうか?
洗い方をマスターしたら今度は選び方・保存方法についてみていきましょう。
選び方・保存方法を理解することでさらに安全に無農薬野菜を食べることができます。
無農薬野菜の選び方
無農薬野菜の選び方は「みずみずしいものを選ぶ」「信頼できる農家で選ぶ」の2つです。
みずみずしい野菜は新鮮な証拠です。比較的傷みやすい傾向にある無農薬野菜は鮮度が重要でおいしさに直結します。
無農薬野菜を購入する際は信頼できる農家を選ぶことが重要です。無農薬と記載できる特別な認定を得ずに無農薬野菜を名乗って販売している場合も…
きちんと生産者の安全性を確かめましょう。インターネット上に多くの情報が出ている農家は比較的信頼できます。
無農薬野菜の保存方法
無農薬野菜は一般的な野菜に比べて保存が長くできないという特徴があります。せっかくの無農薬野菜がダメになってしまうのは非常にもったいないことです。
そこで、無農薬野菜の保存方法にはMA包装をおすすめします。MA包装とは野菜の周りの空気を二酸化炭素を多くし酸素を少なくする保存方法のことです。
MA包装は誰でも自宅で簡単にできます。ぜひ試してみてください。
無農薬野菜の洗い方まとめ
この記事では虫がつきやすい無農薬野菜や、反対につきにくい無農薬野菜、さらに虫がついた際の洗い方について詳しく解説してきました。この記事での重要ポイントをまとめると以下の通りです。
- 無農薬野菜に虫がつきやすい理由は、防御となる農薬や化学薬品を使用していないため
- 無農薬野菜の中でも「アブラナ科」には虫がつきやすく、「キク科・ナス科・ユリ科」にはつきにくい傾向にある
- 無農薬野菜の虫を取り除くためには「50度あらい」「重曹を混ぜた水につける」「酢を混ぜた水につけておく」という3つの洗い方が効果的
この記事を参考に虫や虫食いがある無農薬野菜をきれいに洗えるようになりましょう。
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